April 25, 2004

『信長と十字架』

タイムマシンで実際に見てみないと真実が分からないせいか、歴史は謎に満ちていて面白い。そう実感させてくれる本を読み終わった。『信長と十字架—「天下布武」』(立花京子、集英社新書)
簡単に言うと、信長が全国制覇に近づいていく後ろ盾にはイエズス会がいて、本能寺の変の背後にもイエズス会が関係していたと結論づける本である。確かに、昔日本史を習った時、なんで信長は鉄砲を沢山所有していたのか、比叡山の焼き討ちはなぜ行われたのか、キリスト教の布教をなぜ認めたのか、頭の隅で疑問に思っていた。その疑問を解消してくれた。
学校の授業で習う歴史は、あたかも年表に書かれた箇条書きを追っかけていくかのように上っ面だけをなめていくだけだが、本当は絡まった糸のように、それぞれの出来事がつながっているんでしょうね。その絡まった糸を目の前でほぐして、つながりを示してくれるような本だから面白い。
もちろん、強引な箇所もあったと思うけど、いいじゃない。

ところで、この著者の方は70才を超えた方だが、カルチャーセンターに9年間通って歴史を学び、大学まで通い、ついには博士号まで取ったということだ。生涯学習という言葉は軽すぎて失礼にあたりそうなすごい人です。

Posted by nino at April 25, 2004 12:43 AM | トラックバック
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