April 12, 2005

『ネアンデルタール人の正体』

死者に花を手向けたというネアンデルタール人は何を考え、どのような行動をしていたのかということへ考古学者以外の推測も交えて語ってくれる本。
その“花を手向けた”ということに対しても否定的な意見もあることが分かる。とはいえ、埋葬したことはたしかであるので、チンパンジーよりははるかにホモサピエンスに近かったようだ。石器を扱い、皮をなめして使うような知能は持っていたが、環境の変化に対応できるような柔軟性は持っていなかった。
化石を元に復元したその顔かたちは現代人の中にまぎれていても分からないだろう。しかし、クロマニヨンと混じっていった可能性はとても低いそうだ。つまり、絶滅してしまったようである。




"ネアンデルタール人の正体―彼らの「悩み」に迫る" (朝日新聞社)

Posted by nino at April 12, 2005 01:35 AM | トラックバック
コメント

人はどこからどこまでが人なんだろう、という意味で「埋葬」というところに人らしさを感じるのかな、とも思うけれども。

サルが、自分の子が死んだ後でも抱き続けていた、という話を聞くと、それにも親近感というか何がしかの感慨が沸くし。

そういうのは、表現が高度になっているだけで、本当の姿は、「命」という普遍のものではないかと思うのだ。

Posted by: へろそ at April 12, 2005 03:24 PM

動物と人の違いは、やっぱり「火」を使うことなんじゃないの? 動物は火を恐れるし、使うことなんてないでしょうから。棍棒とかナイフとかの道具を使うというより、自ら環境を積極的にコントロール(あるいは征服、破壊)し始めるという意味で火は画期的。動物とヒトとの間に唯一線を引けるのはココだし、ヒトの進化・発展はそこから始まったんじゃないかと思います。その次の進化は、月に行った(あるいは宇宙を征服し始めた?)ということかな?

クロマニヨン、ネアンデルタール、ホモサピエンスの違いは、単に優劣の差なんだろうか? 何が違うんでしょう?

Posted by: spock at April 12, 2005 11:19 PM

なるほど

Posted by: nino at April 16, 2005 10:35 AM
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